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「Museum Literacy」< 論 考 > のページ

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3、日本文化開国論 =思想編=

 

この、「日本文化開国論」は、平成24年1月に書いた文章です。

 前年、海外からの観光客誘致政策の提言に関し、ある財団で委員会が開かれており、要約版を参考資料として提出させていただきました。

 

 今回、ホームページの作成・公開にあたり、その思想部分を、皆さんにご覧いただく事にさせていただきましたが、その内容は、ICT技術を使ったシステムの構築を前提とした、システムが果たすべき課題についての思想、いわゆる「システム・コンセプト」に相当する文章です。

 

 なお、その後の選挙を経て政府自体が変わり、「開国」という表現は使われなくなっていますが、諸外国への日本文化に対するプレゼンテーションのあり方については、変わった様には感じられません。従って、基本的な文章や考え方は、この文章をまとめた当時と変わっていませんが、一部、ホームページ用に内容や表現を改変しました。

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<  日本文化開国論 = 思想編 =  > 

  • 目 次
  • 今、なぜ開国なのか

  • 世界から注目されている日本
  • 諸外国からの文化・文明の輸入
  • ブレイク・スルーの道はあるか
  • 我が国の役割を考える
  • 「今」だからこそ、「日本文化開国論」は機能する
  • 日本文化の特質と現代科学
  • 日本文化開国の視点
  • 日本文化開国論の具現化
  • 結びー「日本文化の学び」と言う平和産業の輸出を

 

今、なぜ開国なのか

 

昨年来、国の政策課題の一つに TPP の問題があります。

ここで、その事の是非を論じるつもりはありませんが、「第三の開国」と言う表現に、 違和感を覚えました。第一であれ、第二であれ、これまで「開国」と言えば何かしら の規制の枠を取り払う、という意味で使われてきたと思いますが、今回の「第三の開国」もこれと同じ意味だと認識しています。

ただ、諸外国との交流に於いて、こういった通商上の枠を取り払うという開国で、果たして、本当の意味で開国した事になってきたのでしょうか。国と国とのお付き合いが、そ れぞれ納得のいく形でなされ、相互理解につながったのでしょうか。あるいは、我が国の姿が、諸外国に正しく理解されてきたのでしょうか。経済大国という経済的な面での関係性しか見えてきません。今まで使われていた開国と言う言葉からは、経済戦争のただ中に置かれてきた様に感じるばかりです。

勿論、そういった世界の動きを抜きにして考えている訳ではなく、後述しますが、欧州の金融危機や TPP 等がテーマになっている今の状況だからこそ、日本と言う国の姿を世界に向かって開いてゆく事が、諸外国にとっても、これからの世界の有り様を考える上に於いても、様々な点で参考になるところがあるだろうと考えているからです。

なにしろ、日本と言う国は、農耕民族として概ね同じ文化のもとで何千年という永きにわたって同じ島国の中で暮してきた国です。その根源の在り様が、文化や文化財として残っているし、戦後に於いても、単に法律としての平和憲法を守ってきたからこれまで数十年間も平和で来られたと言う観念的な理解からではなく、そういった理念を持ち続けられる過去からの反省と、その事をも含めた、それぞれの人びとの心の中にある根源的なものの見方や考え方、精神性があったからではないでしょうか。

 

■世界から注目されている日本

 

私たちは、平成23年3月11日、東日本大震災が発生、その後、津波や福島第一原発の事故と、未曾有の現実を目の当たりにしました。今も、その惨禍は終わっていません。痛ましさと共に、規模、内容は違えども、阪神・淡路大震災を経験した一人として、その時の思いが蘇ってきます。

同時に、被災地の人びとの対応ぶりに、世界の人びとは驚きと共に賞賛の声を上げました。世界各国の報道から、その反応が伝わってきましたし、その事が、世界から見た日本のお国柄に対する評価を端的に反映したもの、と言う認識を持たれた方も多かったのではないかと思います。先日来日された、若きブータン国王ジグミ・ケサル陛下の国会での演説( http://www.youtube.com/watch?v=-h5CzvtJky8 )にも、同じ様な認識が示されています。

また、同年9月にお亡くなりになられたケニアのノーベル平和賞受賞者であるワンガ リ・マータイ女史によって広められた「MOTTAINAI(もったいない /  http://mottainai.info/maathai/)」という日本語とその概念の紹介によって、世界の人びとは我が国に対する新たな評価軸を知ることとなり、その概念を醸成した日本という国に対する好奇心をも掻き立てる結果となりました。(余談になりますが、私は、「おかげさま」という言葉も日本人の精神性を表す代表的な言葉だと思っています。)

これら、最近の出来事を見た時、世界は、今また「不思議の国“ニッポン”」の真の姿 を見つめようとしているのではないでしょうか。

これから始まる、十数年間を要するであろうと言われている、本格的な東日本大震災の復興事業の間、世界の国々は、第二次大戦後の復興ぶりを驚嘆を持って見た様に、今回の東日本大震災の復興についても、じっとその過程を見続けるだろうと思うし、その復興過程から、諸外国の人びとは、何がしかの気付きと学びを得る事と思います。

東西冷戦構造が瓦解し、今また共産国の自由主義経済化と、他方、リーマン・ショックや EU の金融危機など、自由主義経済そのものへの不信感も芽生え始め、地球上で共に暮 らす人類そのものの、社会システム全体のあり方が問い直されようとしています。

地球規模での見直しであり、社会システムを初めとした、私たちが生きてゆく上での価値観そのものが模索されていると考えて良いのだと思います。

こういった世界の動きの中で、前述した震災を巡る東北の人びとの対応は、人と人とのツナガリ、日本人の行動原理や自然と共に暮らしてきた日本人の暮らしぶりなど、日本文化そのものの基底に存在する「なにものか」に対する知的好奇心や知的欲求が、海外の人びとの心の奥底に内在化されている、と感じているのは私だけではないと思います。

 

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